2026.06.03
件数は減る。単価は上がる。それでも僕らが前を向く理由。
こんにちは。金子建設工業株式会社、代表の金子大企です。
最近、建設ニュースや法律改正などの記事を見ていて感じたことを書きます
改正建設業法、資材高騰、2024年問題、取引適正化法
ここ数年でコストの構造が根本から変わって、一次下請けとしての立場はかなり厳しくなっています。責任と義務は増えるのに、利益は圧迫される。そういう局面が続いていました。
今回、感覚だけで語るんじゃなくてAI活用してデータを調べてみました。
「件数は減るけど、投資額は下がらない」
僕の感覚はこうです。「金利が上がれば不動産投資の旨みが薄れて着工件数は落ちる。でも資材費・人件費が上がって単価も上がるから、建設投資の総額はそこまで落ちないんじゃないか」
この感覚は概ね正しかったです。
建設経済研究所の予測では、2026年度の建設投資額は約81兆円。1996年度以来、約30年ぶりの高水準です。一方で住宅着工戸数は2025年に74万戸と21世紀最低の水準まで落ちています。
ただし正確にいうと、「投資額が下がらない」のは主に資材・人件費の単価上昇による名目値の膨張です。
実際に建てている件数・工事量は減っています。工場や物流施設、都市再開発やインフラ更新が全体を下支えしていて、民間住宅はすでに実質的に縮んでいる。
金額は膨らんでいるが、件数は確実に減っている。これが今の建設業の実態です。
2030年の現場——外国人とロボットが「手」を動かす時代
人手不足はもう限界に来ています。2025年時点で90万人以上の労働力が不足していると言われていて、今後は単純作業を外国人労働者やロボットが担う比率がどんどん上がっていきます。
大手ゼネコンはICT建機や自動化施工の実証実験を着々と進めています。内閣府は2040年までの建設工事の完全無人化を目標に掲げているくらいです。
そうなったとき、日本人の職人に残る価値は何か?
ロボットや外国人労働者は日本の現場の空気感や暗黙のルールを読むのが難しい。
でも現場には、計画と実際のズレを瞬時に感知して、チームに声をかけて、段取りを自分で修正できる人間がどうしても必要です。
現場にいて、先に起こることを察知して、自発的に動ける職人。これが次の時代に本当に求められる人材だと僕は思っています。
僕らがやるべきこと——「選ばれる会社・選ばれる職人」
件数が減る市場で仕事を取り続けるには、「あの会社じゃないとダメ」と思われる存在になるしかない。
会社としては、誰が担当しても同じ品質が出る仕組みをつくること。職人としては、体を動かすだけじゃなく、現場の流れを読んで自律的に動ける「段取りのできる職長」を目指すこと。そして外国人やロボットを「使いこなす側」の組織になること。
コストが上がる時代は、淘汰の時代でもあります。でも裏を返せば、ちゃんとした会社だけが残れる時代でもあるので。社会に求められる会社を頑張って作っていきたいと思います!